834 京の自然 蜜蝋ワックスは、「やさしい」を基本コンセプトとしながら、同時に自然が持つ神秘性、深さを大切にしています。もちろん自然というものは、やさしいだけではなく、時には厳しく淡々としたもの。自然の持つ大きな力を、人の手でやさしく、誰かに伝えていくことが大切だと思います。
京の自然 蜜蝋ワックスは、蜜蝋+植物油という、文字通り自然の恩恵によって生まれた2種類の素材のみを配合してつくった、自然のワックスです。着色料、防腐剤、化学塗料などの人工物は一切含まれておりません。
そのやさしい風合いと手触りを楽しみ、安心してお使いいただければと思います。
大工と養蜂園との出会い
京の自然 蜜蝋ワックスは、日本三景 天橋立で知られる京都府北部地域「丹後地方」で生まれた自然のワックスです。
丹後地方で50年以上ミツバチを育ててきた養蜂園と、同地域で建築業を営むいわゆる「大工」が出会い、自然素材を活かすことができる、安全で、質の高い蜜蝋ワックスを作れないか…という話が持ち上がりました。
養蜂園にとって「蜜蝋(ミツバチの巣)」は副産物的なものにあたります。同養蜂園の本来の仕事は、農家の援助。そう、ミツバチはその活動によってメロンやイチゴといった作物の受粉作業を手助けしてくれているのです。このため、実はたくさん作られる蜜蝋を、やむなく廃棄処分する日々が続いていました。
本業とは異なる蜜蝋の存在を知った建築屋メンバーは、質の高い蜜蝋が廃棄されてしまうのはもったいない、と考えました。そこで、無垢の木を愛するメンバーは、無垢材を自然に保護できる「蜜蝋ワックス」に着目したのです。
これだけいい蜜蝋があるのだから、安全で高品質な蜜蝋ワックスができる、と確信した瞬間でした。
丹後地方の自然環境
丹後地方の特徴は、1つの地域に「山・川・海」が非常にコンパクトにおさまっているところです。このことによる恩恵は、なんと言っても「水がいい」こと。山から海への距離が短い分、水が生活排水等で汚染されることがなく、ミネラル豊富な水が海に流れこみます。よって、魚介類の美味しさが際立った地域でもあります。
また丹後の山々はブナ林などに代表される美しい森があることも特徴。美しい山は水を美しく浄化し、豊富な水量は私たちの生活を長年支えてくれています。とにかく、自然の全要素がコンパクトにまとまり、循環しているのが丹後地方です。
ミツバチたちはそんな、水のよい恵まれた環境の中で花粉集めの活動をしています。そこから採れたハチミツも、もちろん格別。蜜蝋はミツバチたちの活動拠点として作られる、生命と自然の恩恵です。